【新体制で初開催】令和6年度第1回「総合教育会議」レポート
こんにちは!総合教育監の加藤聡です。今回は、5月28日に開催された「総合教育会議」についてご報告します!
会議資料や議事概要は公式サイトに掲載しています。詳細は、以下のページをご参照ください。
新体制で初開催 議題は「教育振興基本計画」
「総合教育会議」は、市長と教育委員会とが教育施策に関する重要事項を協議する会議です。久保田教育長や山田副市長が就任した姫路市の新体制のもと、今回が初開催となりました。
清元市長は冒頭、新体制で教育の充実に取り組む思いを強調しました。
今回の議題は、第3期姫路市教育振興基本計画の策定について。
「教育振興基本計画」とは、教育委員会が所管する学校教育や社会教育に関する基本的な計画です。現行計画(第2期)の対象期間は令和2~6年度までで、次期計画を今年度中に策定します。
久保田教育長は、新型コロナ感染拡大や国際情勢の不安定化、生成AIに象徴されるテクノロジーの進化といった社会の変化に触れた上で、「人」に焦点をあてた問題意識を述べました。
計画の策定 5つのポイント
「教育振興基本計画」について、教育委員会から、趣旨や計画の位置づけ、概要などの説明がありました。計画策定のポイントは、以下の5項目です。
予測困難な時代への対応
少子化への対応
こどもまんなか社会の実現
グローバル人材の育成
多様なニーズに対応した教育の充実
こうしたポイントを踏まえて、どのように社会情勢をとらえ、教育施策を推進していく観点からどんな問題意識をもっているか。ディスカッションを行いました。
不登校・いじめ問題から議論スタート
清元市長が最初に強調したのは、不登校・いじめに対する問題意識でした。
久保田教育長も、特別支援学校を視察した実感も踏まえて、続けます。
出席者からも、様々な意見が出されました。
(以下、やりとりの一部要旨。詳細は議事概要をご参照ください)
(不登校の)初期対応や予防が重要、短いスパンで対応する目安が必要
自己承認の機会をつくることが重要
問題が起きたときに早急に介入しなければならないときもあるが、時間をかけて子供たち自身で解決することも必要
失敗をして、その失敗を生かす経験が子供の成長につながる
学校に戻ることが最善ではないケースでは、学校以外の選択肢を検討する。学校に戻すことだけが目的になるべきではない
「探究」もテーマに
続いて、予測困難な時代も背景に、学校現場で取り組んでいる「探究学習」も話題となりました。
「探究」についても、様々な意見が交わされました。
(以下、やりとりの一部要旨。詳細は議事概要をご参照ください)
教員が子供に伴走して探究する環境を整えることが重要、そのためにも働き方改革を強化
本来は好奇心を源泉に自ら知りたくなって探究するもの。子供たちの好奇心が刺激される環境づくりが重要
予測不可能な事態が発生しても、人として正しい判断・行動をとることができる倫理観の教育も必要
幼児は探究心のかたまり。それが失われないためにも、幼児教育と小学校の連携が重要
教育施策の大方針「教育大綱」も改定へ
この他にも、地域コミュニティや郷土愛、教育施策の情報発信強化など、様々な観点から意見が交わされました。
会議の終盤、清元市長から示されたのは「教育大綱」改定の意向です。
2020年4月に策定した「姫路市教育大綱」は、姫路市の教育施策の根本的な方針です。策定者である市長の意向も踏まえ、改定は、来年度早期を目途に取り組んでいきます。
今回が新体制における第1回目だった総合教育会議。今年度は、過去最多の5回は開催する見通しです。
教育振興基本計画や教育大綱のほか、市立高校の再編統合、不登校やいじめ対策など、教育をめぐる重要案件が多岐にわたる中で、いまこそ充実した議論が必要だからです。
このnoteでも、随時お伝えしていきます!