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【地域の魅力を再発見】「レンコン収穫体験」開催レポート
こんにちは!高等教育室の古川です。
「グローバル人材育成事業」の一環で実施した「レンコン収穫体験」の様子をご紹介します!
地元のおススメ料理は何ですか?
海外旅行先で「あなたの街のおススメの料理は何ですか?」と聞かれた時に、困った経験があります。イタリア人に対して、「街の銘店イタリアンの窯焼きピッツァ」とは答えられませんからね。
そこで、自分の好きな郷土料理を紹介しようとしましたが、これが意外と難しい。そもそも、紹介できるほどその料理の知識がありませんでしたし、海外の人が見たことも聞いたこともないような食材をうまく伝える語彙力がありませんでした。
異文化交流は、まず、異なる文化や価値観を知り、相手を理解すること、お互いが分かり合うには、自分の国や地域のことを深く知るとともに、それを相手に伝えられるようになることが大切です。
今回は、姫路市大津区でレンコンを栽培している勘兵衛農区のご協力で、市内在学・在住の高校生が、姫路の名産であるレンコンの収穫を体験しました。
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いざ、師走の田んぼへ入水!!
姫路市の南部に位置する大津区勘兵衛町では、干拓地で土地が低く、地下水がよく湧き出る特性を活かして、約100年前からレンコンが栽培されています。
正月料理の縁起物として好まれるレンコン。繁忙期を迎える12月のお忙しい時期に、収穫体験をさせていただきました。
当日の気温は10℃前後。風は穏やかで、日差しが暖かい日でしたが、冷たい水田に入るには勇気がいります。胸までの防水つなぎを着ているものの、水の冷たさが容赦なく伝わってきました。
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冷たさに耐えながらも、収穫しようと足を伸ばしますが、次は田んぼの泥にはまって、自由に足が動きません。レンコンは田んぼの泥の中で育つので、レンコンが栽培されている田んぼの底は、泥が堆積しています。その場に留まったままだと、自重で足が膝の下ぐらいまで沈んでいきます。
現在の勘兵衛町では、レンコンの収穫は、「水掘り」で行われています。
「水掘り」とは、ホースから水を出しながら水圧でレンコンを掘る方法です。ホースを使わず手で掘ると、すぐに周りの泥が流れ込んできて、レンコンが泥に埋まってしまうのです。
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高校生たちは、右手でホースを握り、左手でれんこんを探します。レンコンが折れないように、泥に水圧を当てながらレンコンをつかみ上げるのですが、、、、あれれれ
つかみ上げたレンコンは、細いものや、太くても力を入れ過ぎて折れてしまったものばかり。
実は、店頭に並んでいるレンコンは、泥の中深くで横に伸びている地下茎の部分なのですが、みんなが掘り上げたものは、地下茎の節の間から伸びている子レンコンでした。そして、地下茎の太い親レンコンに辿り着いたとしても、うまく泥を払い出すことができず、折れてしまいます。商品となるようなレンコンを掘り出すには、熟練の技が必要なのです。
農区の方々の手取り足取りのご指導のおかげで、みんなもレンコン掘りのコツをつかんできました。お陰で、最後には店頭に並んでもおかしくない、立派なレンコンを収穫することができました。
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参加してくれた高校生たちからは、
・レンコンが姫路の名産だとは知らなかった。生まれ育った街でも、意外と知らないことが多いと気付かされた。
・いつか誰かに話せるような体験ができた。家に帰って、レンコン料理を作ります。
などの声が聞かれました。
泥にまみれながら掘ったレンコンの味をいつの日か、海外の人に伝える日が来るかもしれません。
そのような先の将来を見通して、生まれ育った地域の文化や歴史などを言葉で説明できるように、少し意識しながら身の回りを見つめ直すこともいいかもしれませんね。
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自宅に帰ってレンコン料理を作りました。
レンコンをすり下ろしたものを生地にした、レンコンピッツァ!!これなら、姫路ならではの美味しい食べ方として、イタリア人にも紹介できるかな。
今後のイベントはこちら!
「グローバル人材育成事業」では、今後も日本人高校生と外国人留学生を中心に、ともに学び、交流することで、互いの国際理解を深め、グローバルな視野やコミュニケーション力を育んでもらえるようなイベントなどを予定しています。
イベントなどのお申込みは、以下の申し込みフォームからご応募できます。
イベント内容の詳細は、順次、申し込みフォーム内でも発信されますので、こまめにチェックしてみてください。
公式インスタグラムご覧ください!
最後に、SNSのご紹介です。
ひめじグローバル人材育成コンソーシアム事務局の公式インスタグラムです。
今後実施する国際交流イベントや講座などの情報を発信していきますので、フォローをお願いします。