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【クイズでわかる】無意識の“偏見”〜価値観をアップデートする重要性〜

こんにちは!総合教育監の加藤聡です。

先日、兵庫県立大学・環境人間学部1年生のみなさんを対象に、講義の機会を頂きました。テーマは「価値観をアップデートし続けるためのメディア・リテラシー」です。

今回は、その内容を一部抜粋してご紹介します!


あなたはわかる?クイズに挑戦!

この講義は、男女共同参画の啓発セミナーという位置づけで行われたもの。

まず初めに、ジェンダー×価値観がポイントのクイズを投げかけました。

 講義の冒頭で出題したクイズ

「答え、わかった人ー?」と聞くと、少しずつ手が挙がります。

挙手した学生に聞いてみると、様々な答えが。

なかには、
「男性同士のカップルだった」
「この家庭環境は複雑で・・・」
といった“変化球の”回答も。

模範解答はシンプルで、外科医は少年の「母親」です。

無意識の偏見「アンコンシャス・バイアス」

答えを聞けば、まったく難しくないクイズ。
にも関わらず、意外にも多くの人が正解を思いつきません。
「外科医=男性」と、なぜか思い込んでしまうのです。

背景にあるのが「アンコンシャス・バイアス」です。

  

自覚なしに思い込んでしまっている偏見。

例えば、医者=男性であるドラマや映画などの作品に多く触れていると、そうした固定観念が無意識のうちに定着してしまうのです。

自分のアンテナで認識「欲望相関性の原理」

もう1つ、学生のみなさんに問いかけました。

さあ、何を思い浮かびましたか?

さあ、この「ペットボトルに入った水」のように見える画像。
何に見えますか?
何を連想しますか?

多くの人は、「飲み水」と思うでしょう。

一方で、例えば私がいま、服に食べ物をこぼしてしまったとしたら、この水は、服についたシミを取る「シミ抜き」として立ち現れます。

他にも、環境問題を考えている場面では、ボトル容器に注目するかもしれません。

 

私たちは、あらゆる出来事を、その時々の自分のアンテナに沿って認識するのです。哲学では「欲望相関性の原理」と言うそうです。

哲学原理については、哲学者・教育学者の苫野一徳さんが発信・解説されている情報から学びました。
苫野さんも講師を務められる「グローカル人材育成プログラム」については、こちらの記事をご覧ください!

 

知らず知らずのうちに備わっているかもしれない偏見。
人は、自分のアンテナにそって物事を認識するという現実。

だからこそ、情報を読み解く力「メディアリテラシー」を高め、価値観をアップデートし続けていくことが重要です!

90分間の講義、全体像(もくじ)

講義では、こうした導入を踏まえて、フェイクニュースやSNS活用の注意点、情報検索のコツなどをお話ししました。

受講した学生さんのアンケートでは、「クイズやディスカッションの時間もあって興味をもてた、学びがあった」などと、ポジティブな感想を多くいただきました。少しでも参考になったならうれしいです。
機会をいただき、ありがとうございました!

 

この記事で紹介しきれなかった内容については、今後も機会をとらえて、お伝えしていきたいと思います!